塗料とは

塗料は、用途により様々な種類があります。ここでは、塗料についての簡単な説明から、さらに詳しく知りたい方への詳しい説明まで、塗料について幅広くご紹介します。当社では、ご要望や塗装箇所、その用途に応じた塗料をご提案させていただきます。

塗料ってどんなもの?

塗料とは、素地(下材)の上に塗膜(皮膜)を形成し、素地を保護し、美観を保ち、劣化を防ぐものです。塗料は、塗膜を創り上げる樹脂の種類と、それを媒介する溶剤の種類で大きく分類されます。

塗装の大まかな分類

まず塗料は、大きく分けると以下のような4つに分類することができます。

アクリル樹脂塗料一般的に使われている、最も安価な塗料です。塗布後耐久年数は~5年程度と言われています。外部用(外壁など)としては長期耐久性に不安があります。
ウレタン樹脂塗料比較的良質な塗料で、価格・性能ともに中間ぐらいに位置します。アクリルよりも耐久性は高く、シリコン樹脂よりは低いとされています。塗布後の耐久年数は約7年と言われています。
シリコン樹脂塗料高級塗料。耐久性とコストパフォーマンスを考慮すると、もっともお勧めな素材で、最近の主流になっています。また、耐熱性に優れている点でも良い素材としてお勧めできます。塗布後の耐久年数は約10年と言われています。
フッ素樹脂塗料最高級塗料で、最も耐久性に優れていますが、高価なために一般住宅塗装にはあまり使われていません。価格はシリコン樹脂の倍以上になります。塗布後の耐久年数は約15年と言われていますので、耐久年数を考えるとシリコン樹脂より割高になってしまいます。

※表の塗布後の耐久年数は、適切な下地処理をした上で塗布した塗料が完全に乾燥してからの大まかな目安です。耐久年数は、環境や下地の状況により変化します。

この他にもエポキシ樹脂塗料(接着剤の原料にもなる強力な樹脂。錆止め塗料としても使用され、防サビ効果と密着性に優れる。)・合成樹脂塗料(汎用型で使い勝手が良いため、ホームセンターなどでよく見られる)・フタル酸樹脂塗料(主に木部に使用する高級塗料。木部、鉄部の両用が可能)などなど、様々な種類がありますが、同じ樹脂でも「水溶性」「溶剤性」があり、また、溶剤性の中には「1液型」「2液型」に分類されます。

1液型・2液型とは

1液型とは、シンナーでそのまま薄めてから塗布するタイプです。

2液型とは、主剤と硬化剤に分かれていて、仕様書に記載された配合で混ぜた後に、シンナーで薄めてから塗布するタイプです。2液型の方が手間はかかりますが、塗膜は1液型よりも強靭だと言われています。

弱溶剤・強溶剤とは

弱溶剤とは、比較的匂いが少なく、塗料用シンナー(石油に近い溶剤)で薄めることが可能です。水溶性の次に環境に優しい塗料とされています。

強溶剤とは、匂いが強く、トルエンやキシレンを多く含有し、ラッカーシンナーやエポキシシンナーなどの匂いが強いシンナーで薄める必要があるため、環境に良いとは言えません。よって、近年では使用されることが少なくなりました。

塗装工事ではこのように分類された塗料を、塗布する場所や環境・用途・材質によって使い分けます。最近では研究が進み、さらに用途に応じた様々な塗料が開発されています。例えば、水性塗料でも溶剤性に劣らない塗膜を得られるようになりました。また、溶剤性の塗料も環境問題・シックハウス問題に対処した材料が開発され、屋内の外壁にも気軽に使えるようになりました。さらに、アレルギーなど、敏感な方々にも考慮した自然素材から生まれた塗料なども開発されています。

「防藻」「防カビ」「抗菌」「低臭」「断熱」「遮熱」「マイナスイオン発生」「光触媒」「ガラスコーティング」などの、特殊な機能をもつ塗料も開発され、幅広い分野で採用されています。

そして、「意匠性塗材」という、専用ローラー、刷毛、ガン、コテなどを用いて自由自在に個性的で芸術的な模様などを外壁などに塗工でき、原料も珪藻土や甲殻類の殻など、天然素材から作られる、こだわりの塗材も開発されています。